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『散歩の達人 喫茶100軒』

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 今回紹介したい本は、『散歩の達人 喫茶100軒』です。
本というよりは雑誌ですかね。
 私はこの雑誌を誕生日の日に手に入れました。東京にいる友人が、関西にいる私宛に速達で送ってきてくれたのです。彼女は贈り物の雑誌に「お誕生日おめでとう。少しでも東京に来るのが気楽になりますように」という言葉も一緒に添えてくれていました。
 次の春から東京で働く私を配慮したプレゼントです。ナイスチョイスですよね。私が東京に行ったときに、「おじいさんやおばあさんのいる喫茶店がない、おしゃれすぎる、居場所がない」と、半泣きになきながら彼女に電話したことをきっと覚えていてくれたのだと思います。
 100軒もあれば、充分です。こんなに良い喫茶があるのか!!ならもう大丈夫!!と、口にしました。本当に。嘘じゃないです。

 彼女がプレゼントに、neverの良い喫茶まとめのURLを送ってくれたとしても、私はここまでの安心感を感じられていないはず。私が東京で、この雑誌を見つけて買ったとしても同じだと思います。
 愛着もなく欲しいという認識もなかったはずの雑誌/本という、言い方は悪いですが、ただそれだけのものに、きちんと人の思いを乗せることが出来るようです。私はとてもとても嬉しかったので。
 私が東京で行き慣れた喫茶店ができる頃、自宅の本棚にこの雑誌を見つけて、友人のことを思い出したり、この文章を書いたことを思い出したり、居場所がないと嘆いていたのにすっかり慣れてしまっていることに、少し寂しくなったりしたりして、また読み返しているのが目に浮かびます。

 初めて買った本、好きな人が好きといった本、友人が珈琲をぶっかけた本、本に思い出がきちんと残りやすいのはなんででしょうね。本の内容よりも、その本との思い出がしっかり私には残っています。そう思う人、多いのではないでしょうかね〜。

私は夜な夜な、この友人がくれた本を読んで夜更かしを楽しみ、東京での暮らしの妄想に心を躍らせているわけです。


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「ふたり」のひとり

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撮影・企画・デザイン・なんでも屋ユニット「ふたり」のうちの一人が書きます。テーマはいろいろですが、文章がうまいので楽しみです。好きな食べ物は、もずくとわかめだそうです。Twitter
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